源氏物語に想いを寄せて

こんにちは、ノリコです。

あさきゆめみし①



突然ですが、
こちらの模様、ご存知ですか?

お香立て



知ってらっしゃるかたは、日本通&お香通。
こちら「源氏香の図」といいます。

今日は前回のブログの続き、
鎌倉さんぽ後編です。

鎌倉駅近くの小町通りを散策中、
素敵な香りのお店を発見しました。

店内はそう広くはなく、
品数も多いとは言えないのですが、
甘いお香の匂いが漂い、
落ち着いた佇まいのお店です。

なんでこのお店が気になったか?

お香のお店って、
やっぱりお香に力を入れていると思うんですが、
こちらのお店で目を引いたのが、
『お香立て』だったからです。

お香立ては香を立てるための道具。
でもその道具がいい味を出しているんですよ。

その中で見せていただいたお香立ての中に、
こちらのお香立てがありました。

お香立て



こちらのお香立ては、
漆塗りのお香立て。
花瓶などの漆塗りを作っていらっしゃる作家さんが、
お作りになったそうです。

一輪ざし
(こちらがその作家さんの作品の花瓶)


店主の方が言うには、
こちらのお香立ての模様について、
作家さんからお客様に
説明していただきたいとご要望があったそうです。

聞くと、
こちらの模様は「源氏香の図」。
「源氏香」というのは、
源氏物語を題材にした香道の代表的な組香だそうです。

店主が源氏香について、
私にもわかるように説明してくれたので、
それをそのままお伝えします。

まずABCDEという5種類のお香を、
それぞれ5つずつ作ります。

源氏香の図①
(日本の物なので、右から左へ進む)


すると、25個のお香が出来上がります。

それをランダムに5つ取り出します。
なので、
ABCDEだったり、
AACBEだったり、
BDBEAだったりするわけです。

源氏香の図②



そのランダムに取り出した5つのお香を
お客様に嗅いでいただき、
何番目のお香と何番目のお香が同じだったのかを当てます。

それを図にして表すのですが、
全部バラバラ(例えばABCDEなど)ならば、
このような図に、

源氏香の図③



1番目と2番目が同じ(例えばAACBEなど)ならば、
このような図に、

源氏香の図④
(縦線は右から左へ見てくださいね)


1番目と3番目が同じ(例えばBDBEAなど)ならば、
このような図に、

源氏香の図⑤
(同じく右から左へ見てください)


という感じになるそうです。

そして、
この図をそのまま紙に書いて当てるのではなく、
この52通りを
源氏物語54帖の最初の桐壺、最後の夢浮橋を抜かした
52帖のタイトルに当てはめて、答えるのです。

源氏香の図



それが、このお香立ての模様ならば、
23帖の「初音」に対応し、
この「初音」が答えになるわけです。

うわ〜〜
なんて粋なんだろう。

ただ香を当てるだけでなく、
それに源氏物語のタイトルを当てはめるのが、
なんとも風流、
なんて雅なゲームなんでしょう。

高校生の時、
古典の成績はさっぱりダメでしたが、
源氏物語の内容は、
マンガの「あさきゆめみし」で覚えました!!
「あさきゆめみし」は、
今でも時々読んでいるくらい、
大好きなマンガです。

あさきゆめみし②
(塾内の本棚に置いてあるMY「あさきゆめみし」
塾生の皆さんが、自由に読めるように置いてあります)


「あさきゆめみし」で育った私としては、
源氏香は説明を聞いただけで、
とりこになってしまいました。

しかも現代ならば、
パソコンやスマホでゲームというのが主流でしょうが、
映像なんてなかった時代のゲーム。
嗅覚を使った遊びだなんて‼︎

香りの世界、奥深い…

またこのお店の店主。
お香が本当に大好きなんでしょうね。
ずっと楽しそうに私に説明してくれているんです。
それがすごくこのお店を居心地よくしてくれているんです。

このお店、
小町通りにある「とら丸」さんというお店です。
また鎌倉に行ったら、
とら丸さんに立ち寄ろうと思います。

さあ、「源氏香」について
もっと詳しく調べてみよう(^◇^)

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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