藤吉はんのお姿、見えますやろか?

こんにちは、ノリコです。
今朝もNHKの朝のニュースを見てから、
そのまま「わろてんか」へ。

わろてんか



いきなり、びっくり!
昨日生まれた子が、3歳くらいになっている!!
今まで朝ドラを見たことがないから、よく分からないのだけど、
朝ドラって展開が早いのね。

さて、昨日のブログの続きです。
昨日放送された「わろてんか」、
私がお線香の焚き方のほかに、
もうひとつ、「お!」と思ったことがあります。

昨日の放送の内容は、
前々回の放送で、てんの夫・藤吉がなくなり、
そのために、てんの家へ弔問客が
次々に訪れるという回でした。

その弔問客の一人が、
仏壇にお線香をあげ、
てんに向かって言ったのです。

仏壇2



「反魂香(はんごんこう)と言いまして、
焚くと煙の中に死んだ人の姿が
見えると言います。
藤吉さんの姿も見えるかもしれませんな。」

ちょっとセリフは違うと思いますが、
そんなニュアンスのセリフでした。

私が食いついたのは、もちろん『反魂香』!!
ここは聞き逃しませんでしたよ。

そして、反魂香の字も間違えていませんよ。
だって、セリフと同時に、
画面右下に『反魂香』
活字で出ていましたから!

『反魂香』という言葉、初めて聞きました。
なのですぐ、ネットで調べてみました。

ウィキペディアによれば、『反魂香』とは

「反魂香、返魂香(はんこんこう、はんごんこう)は、
焚くとその煙の中に死んだ者の姿が現れるという
伝説の香。

もとは中国の故事にあるもので、
中唐の詩人・白居易の『李夫人詩』によれば、
前漢の武帝が李夫人を亡くした後に
道士に霊薬を整えさせ、
玉の釜で煎じて練り、
金の炉で焚き上げたところ、
煙の中に夫人の姿が見えたという。」

のだそうです。

反魂香イラスト



ほ~ほ~ほ~、
昔の人は、お香には
不思議な力が宿っていると考えていたんですね。

お香が放つ香りには、
邪気を祓う力があるとも言われていますから、
古の人は香りに対して
大きなパワーを感じていたのでしょうね。

煙の中に姿が見えるというのは、
少し魔術的な、
そしてアラジンのジーニー的な
ハクション大魔王の大魔王的な感じもしますが

ハクション大魔王



「煙の中でもいいから、一目会いたい」という気持ちは
素敵だと思いました。

そして『反魂香』は
人形浄瑠璃・歌舞伎の「傾城反魂香」の
題材になっているそうです。

反魂香



そこからさらに転じて、
落語の「反魂香」となったそうです。

落語の「反魂香」。
となりに住む男が反魂香を焚いて、
死んだ愛人の姿を煙の中に見ているのを知り、
自分も死んだ妻に会いたいと思い、
香を買いに行くが、
肝心の名前を
越中富山の薬「反魂丹」と間違えて、
「反魂丹」を大量に火にくべて、
ひと騒動を起こす、
というお話だそうです。

反魂香2



一番最初の中国の故事から比べると、
かなり面白いお話になっています。
香を買いに、薬屋へ走るところをみると、
香の扱い方が、
現代と江戸時代とは違うのを感じますし、
江戸時代には香が
身近な存在だったことも感じられます。

昔も今も
亡くなった方に会いたいと思う気持ちは変わりませんから、
まぼろしの『反魂香』がどこかにあるかも、
と思えるのは、夢があっていいですね。