perfumer MARIKO

香りが秘めている可能性

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わたしが香水の魅力に目覚めたのは、学生時代にフランスに惹かれ、国際関係の勉強をしに留学をしていたときのことです。
しかし、いざ生活を始めてみると、早く慣れて勉強に励もうと意気込む一方、生活するための手続きで精一杯。
私の思い描いていたフランス生活はそこにはありませんでした。
言葉も満足にできず、周囲と上手くコミュニケーションも取れない毎日・・・。自分のことを自由自在に表現する他国の留学生の中、わたしは何者かということを深く悩み落ち込む・・・そんな幕開けでした。
ある時リヨンの街を歩いていました。ふらっと立ち寄った香水屋さんで、私は一つの香水と出会いました。

その香りをかいだ瞬間。
「この香りの似合う自分になりたい。」今の自分を受け入れて、前に進む自信をこの香りからもらったのです。
香水は私に自分らしさを表現させてくれた、大切なアイテムです。言葉で伝えることができなかった自分でも、香りでは伝えられる。今でもあの香りを嗅ぐと、夏の名残を感じる日差しの下に流れる、秋のひんやりとしたフランスの風と、新しい生活に期待と不安の入り交じった、わくわく、そわそわする感じがよみがえります。何か新しいことを始めるとき、そっと決意を新たにさせてくれる香りとして今でも大切にしています。

それ以来、フランスの香水店にある香りを片っ端から嗅ぎました。それ以来すっかり香水の魅力に取り付かれ、本格的に勉強を始めました。その中で香りの魅力にたくさん出会いました。
歴史を辿ると、人類の誕生の時から、“香り”は、その時代で必要とされる形をもって、人々に親しまれてきました。歴代の調香師が生み出してくれた香りの数々は、わたしの創作の師となっています。




香りのチカラ

  • 人とすれ違うときにする香りで、昔の人を思い出し、切なくなる。
  • 華やかに生けられた花々の近くを通ったときにふんわりと香りがして、優雅な気分になる。
  • 寝る前に決まった香りを嗅いで、気持ちを落ち着かせる・・・



香りは一瞬で人を幸福な気分にする、思い出を蘇らせる、感情に訴える、たくさんの力と可能性を持っていると思っています。

今の時代に必要な香りのカタチを日々考えています。
人それぞれ個性が違い、必要としている香りも違う。
これだけ個性を求める、求められる時代に、もっと香りと自由に付き合い、香りを自分のものにしてもいいのでは・・・
その選択肢の一つに、世界に一つだけの自分の香りがあっていいと思います。
心地いい香りで自分を満たす。
そうして気分を変えたり、パフォーマンスをあげたり、自信をつけたり、印象を残したり・・・
それが私がオリジナル香水を始めたきっかけです。

カウンセリングを通して、その方にあった香り創りをさせて頂き、生活、人生において香りにできることがまだまだあると感じています。
香りを強い味方にして、人生をもっと楽しくできる。
究極、世界がもっと平和になれば・・・
わたしは香りの可能性を信じて、調香を続けています。

調香師 水谷真梨子